ペーパーボトル(紙製ボトル)
洋服から自動車、建設資材に至るまで、私たちの生活のあらゆる場面で利用されているといっても過言ではないプラスチック。手軽で耐久性に富み、安価に生産できることから、ペットボトルや、ビニールや、発泡スチロールなどの包装や梱包材、などにも幅広く使われています。
昨今の持続可能な社会を目指すという世界的潮流の中で、各国・各企業はペットボトルの「脱プラスチック化」にも意欲的に取り組み、「紙でできた『ペットボトル』」の開発にしのぎを削っている状況です。しかし、現時点では、いかなる国や企業も、100%紙でできているペットボトルの開発には至っておりません。特許庁の類似品を調べると、何百という類似品が特許出願されていますが、いずれもライナー部分にプラスチックが使用されていたり、ポリマーコーティングが施されていたりと、ポリエチレンテレフタレート(PET)を排除した完全な紙製のペットボトルの開発には至っていないのが現状です。
当社のペットボトルは、環境省とも幾度となく打ち合わせを行い、「規定はないものの紙の量が多ければ燃えるゴミ、つまり可燃処理できます。ただし各自治体によって処理方法が違いますので問い合わせして確認してください」という回答を環境省からいただいています。それだけPETの使用量を抑制できているのです。
しかしながら、当社はそれで満足はいたしません。CO2排出量の削減という観点からは、最終処分時に焼却するのでは、その焼却の際にCO2が発生しますので、「紙のペットボトル」の効果は大きくそがれてしまいます。CO2排出量の完全削減と言う観点から、最終処分時まで見据えたCO2排出量に着眼し、「土に還る」という発想で「紙のペットボトル」開発に挑んでいます、将来的には、単に紙が100%というだけではなく、焼却処分が不要で「土に還る」ことができる「100%紙でできているペットボトル」、を目標にしております。
WWFジャパンによると、従来のペットボトルが自然分解されるのには、400年もの時間がかかると言われています。多くのプラスチックごみは、一度海洋に放出されてしまうと数百年以上もの間、海洋中に残り続けると言われています。。
世界中の海に残存しているプラスチックごみの量は、なんと1億5000万トンと言われています。そこに毎年年間800万トンものプラスチックごみが新たに増えていっていると推定されています。年間800万トンというと、1分あたり15トントラックに満載されたプラスチックごみが海に放出され続けている計算になります。
そしてこの海洋プラスチックごみは、このままのペースでプラスチック生産量が増え続けた場合、2050年にはその海洋放出量が現在の4倍となり、「海洋プラスチックごみの量が海にいる魚を上回る」というショッキングな予測が出ていることが、ダボス会議で知られる「世界経済フォーラム」でも報告されています。
各国・各企業が、紙100%でコーティングなしの「紙のペットボトル」の開発にしのぎを削る中、当社も奮闘努力致しておりますが、当社を含めた各国・各企業の成果は、未だ道半ばといったところです。しかしながら、現在の開発段階における「紙のペットボトル」であっても、可燃ゴミとして処理が可能な程度にPET含有量を低減することができており、ペットボトル材料中のプラスチック量の削減にも十分に貢献できることから、現段階での「紙のペットボトル」を製造販売させていただく運びとなりました。
環境省とも幾度となく打ち合わせを行い、「規定はないものの紙の量が多ければ燃えるゴミ、つまり可燃処理できます。ただし各自治体によって違いますので問い合わせしてください」という回答をいただいています。
〔ペーパーボトルは
ファミリーなか家合同会社が開発・製造し、当社が企画販売する商品です。本年中の商品化を予定しております。〕